2025.06.11
前回の記事では、標準的な使い方として浸漬(漬け込み)での使用法をご紹介しましたが、実はヴィネッタやスジまでやわらか職人KTなどの調理料は、漬け込み以外にもさまざまな方法で効果を発揮します。本記事では、その多彩な活用方法をご紹介します。
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ヴィネッタやスジまでやわらか職人KTを直接食材にふりかける方法です。例えば牛肩ロース肉にヴィネッタをふりかけると、無処理の場合に比べて歩留まりが3~5%向上し、硬さも約75%に抑えられ、軟らかく仕上がります。ポークソテーの場合も、粉末梅ソフトをふりかけると噛み応えが改善され、歩留まりも約5%向上しました。
スジまでやわらか職人KTを豚スライス肉や牛スライス肉に塗布すると、加熱後の歩留まりが大幅に向上します。豚スライス肉では静置時間なしでも15%の歩留まり向上が見られ、さらに静置すると食感も良くなります。牛スライス肉の場合、30分以上の静置で歩留まりは最大8%改善され、肉質も非常に柔らかく仕上がりました。
ハンバーグやつくねなどの挽肉料理にヴィネッタを粉のまま練り込むと、ジューシーで食感の良い仕上がりになります。肉の重量に対して1%程度が目安で、手軽に美味しさをアップさせることができます。
少量のヴィネッタ溶液と食材を袋に入れて揉み込む方法は、短時間での軟化効果が期待できます。短い仕込み時間でしっかりとした効果を発揮し、作業効率も改善されます。
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ヴィネッタやスジまでやわらか職人KTの漬け込み以外の活用法をご紹介しました。ふりかけ法、塗布法、揉み込み法、練り込み法など多彩な方法で、簡単に食材の品質を向上できます。調理時間の短縮と品質の安定化を両立できるこれらの方法をぜひお試しください。
2025.06.10
飲食店の皆様、食材の品質と調理効率は安定していますか?実は、肉だけでなく魚介類も、品質にばらつきがあり、「調理後に硬くなってしまった」「臭みが気になる」という悩みを抱えるお店は少なくありません。本記事では、肉料理で好評の「スジまでやわらか職人KT」や「梅ソフト」が、実は魚介にも非常に効果的であることをご紹介します。
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魚介類は繊細な食材であり、冷凍保存や解凍方法によって食感や味が大きく変わります。例えばイカの場合、解凍や加熱によって硬くなったり、パサつきが出ることがあります。また、赤魚や鮪ハラモのような煮魚料理では、加熱調理や殺菌処理によって食感が硬くなったり、風味が損なわれるケースがよく見られます。
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株式会社キティーの「スジまでやわらか職人KT」は、酵素の作用で魚介の筋繊維を自然な形で軟らかくする調理料です。実際の試験では、スルメイカをこの調理料で処理すると、無処理の場合よりも軟らかさが顕著に向上しました。特に濃度2%で処理すると、適度な軟らかさを保ちながら外観も良好に保たれました。また、歩留まりも最大で12.3%向上するなど、素材を無駄なく提供できるメリットもあります。
梅ソフトは、梅の持つ天然の効果で魚介の臭みを抑えつつ、食感をやわらかくします。赤魚や鮪ハラモを梅ソフトで処理してからボイルやレトルト殺菌を行った結果、無処理のものに比べて、軟らかさ・味・臭みの面で大幅な改善が確認されています。歩留まり率も赤魚の場合、ボイル処理後で7.8%、レトルト処理後で6.1%の向上が見られました。
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お肉だけではなく魚介類にも幅広く活用できるキティーの調理料は、飲食店の皆様の課題解決に貢献します。特に魚介料理で品質のばらつきや調理負担に悩まれている店舗様は、一度ぜひお試しください。
2025.03.03
飲食店経営では、コスト管理と品質維持の両立が重要です。特に肉の仕入れに関して、安価な輸入肉を使用した結果、「硬くて調理しづらい」「風味が落ちた」といった問題に直面するケースが増えています。本記事では、コストを抑えながら肉の品質を向上させる方法として、肉軟化調理料の活用を紹介します。
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肉の硬さのバラつき
輸入肉は冷凍流通が主流のため、解凍方法や肉質によって食感が変わることは確かです。また、筋が多く含まれる部位では硬さのバラつきが生じることがあります。
風味の変化
特定の輸入牛肉は、特に低品質のものや冷凍流通による場合、国産ブランド肉に比べて味が淡白になることがあります。独特の臭みを感じる場合もあります。
調理時間の増加
硬い肉をやわらかくするためには、長時間の低温調理や煮込みが必要になり、調理工程が複雑化します。これにより、人件費やオペレーションの負担が増大し、提供時間が長くなることで顧客満足度にも影響を与えてしまいます。
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肉軟化剤とは、特定の酵素を活用して肉のたんぱく質を分解し、やわらかくすることができる製剤・調理料のことです。代表的な成分として、パパインやブロメラインといったたんぱく質分解酵素が含まれており、これらが肉のたんぱく質や繊維を分解しやわらかくします。反面、たんぱく質を溶かす事から利用方法によっては不自然な食感になったり食味に影響がでる事があるので使い方には工夫が必要です。
株式会社キティーが提供する「ヴィネッタ」はブドウ果汁を発酵させた有機酸と食塩を使用して、肉や魚介を自然な食感でおいしくやわらかくする調理料です。有機酸と食塩の効果でお肉の保水力を最大化し、加熱調理時のクッキングロスを抑制する事でやわらかくなります。
「スジまでやわらか職人KT」は、有機酸、二種類の酵素、食塩で構成された肉・魚介軟化剤(食品添加物製剤)でお肉の水分を保持しつつ二種類の酵素が硬い部位の筋を狙ってせん断し、自然でやわらかく、ジューシーな食感を実現します。特にスジの多い肉や硬いお肉の調理に効果的です。そして「梅ソフト」は、やわらかくする効果に加え肉の臭みを抑え、風味を向上させるのに最適です。これらの調理料や軟化剤を活用することで、仕入れた肉の品質のばらつきをカバーし、安定した料理の提供が可能となります。
加熱調理前に下ごしらえ
肉軟化剤(粉末・顆粒)を水に溶かし、その溶液に加熱調理前の生の肉を入れ、冷蔵にて数十分~数時間漬け込む方法が一般的です。
下味付け時に軟化剤を併用
肉を調味料で仕込む段階で、軟化剤を一緒に加えることで繊維が分解され、調理後もやわらかくしっとりとした仕上がりになります。例えば、薄切り肉や細切れ肉は軟化剤を加えた調味液に数十分漬け込むと効果的です。厚切り肉やブロック肉の場合は、漬け込み時間を長くしたり、フォークなどで穴を開け、調味液をしっかりと染み込ませることで柔らかさが増します。
低温調理と併用
最近のトレンドである低温調理と組み合わせることで、さらに柔らかくジューシーな肉に仕上げたり、加熱調理時間の短縮も期待できます。*低温調理時は衛生面から加熱温度と時間には調理機の説明に基づき十分に注意した上で実施して下さい。
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牛肉市場の動向
現在、日本国内で流通する牛肉の約6割が輸入肉であり、その多くはオーストラリア産やアメリカ産です。近年では、ドライエイジングビーフ(DAB)の流行やヘルシー志向の高まりもあり、牛肉の消費傾向に変化が見られます。また、ワンポンドステーキのようなボリューム志向のメニューも引き続き人気です。
ターゲット層
60代以上の高齢者は、「肉料理を食べたい」という意識が強く、特に柔らかくジューシーな肉を好む傾向があります。30代は牛肉の喫食頻度が低いため、ターゲットとするなら20代や50代以上が適しています。特に高齢者層は、量よりも質を重視するため、品質向上策が重要なポイントとなります。
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飲食店において、食材コストの削減と品質維持は重要課題です。キティー肉・魚介軟化調理料を活用することで、低価格の肉でも柔らかくジューシーに仕上げることが可能となります。また、風味を向上させ、肉の臭みを抑える効果も期待できるため、より美味しい料理を提供できるようになります。調理時間の短縮にもつながり、業務の効率化を図ることができるでしょう。コスト削減だけでなく、顧客満足度の向上にも貢献できる肉軟化調理料を、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
参考記事(2025年2月現在):
USDAの冷凍肉の取り扱いガイドライン https://www.usda.gov
アメリカン・ミート協会の品質評価ガイドライン https://www.meatinstitute.org
食品科学研究所の調査レポート https://www.foodscience.com
低温調理ガイドライン https://www.slowcooking.com
農林水産省の資料 https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/pdf/0
日本冷凍食品協会の調査 https://www.reishokukyo.or.jp/wp-content/uploads/pdf/111020_news.pdf